常識を知りすぎた者

「死人宿」を読んで

    常識に考えて、という言葉に甘んじていると常識でないことに疎くなるものである。常識とは何なのか?実は、常識を使い本音から逃げている節があるので無いのか?もっと素直に生きたい。常識は時に重要だが、常識に囚われていてはいけないともいう。このように、常識とは矛盾が起きることさえあるのだから、言葉というものは怖いのである。
    男は今回、常識的意識を捨て、素直に遺書の意味を考えようと努めた。それにより、答えは出た。常識は人を固くする。常に博識を信じるだけでなく、自分の意識をも考え、行動できるよう努めたい。

*満願 米沢穂信 新潮社*

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