自分宛ての手紙

「葉桜と魔笛」を読んで

    兄弟、姉妹愛というのは美しいものだ。余命を宣告されたとしても、死ぬ時は、綺麗に美しく逝ってもらいたい。
    妹は男からの手紙と見せかけて、自分宛ての手紙を書いていた。これは男への憧れ、結婚の願望があったのだろう。しかし、妹には命がもう無い。そんな、妹に対する姉の行動は美しかった。やはり、家族は良いものだなと思った。
    妹を蝕んだ結核は今では、不治の病では無い。時代と共に消えていったのだ。しかし、兄弟、姉妹愛はというものはいつの時代になっても、消えていって欲しく無いものだ。

*女生徒 太宰治 角川文庫*


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