自分に照らし合わせてみて

「夜が運ばれてくるまでに」を読んで

 疲れている日の夜に手に取ってみて欲しい一冊。自分の今までの経験と照らし合わせながら、短いな文字の中でよく考えさせられる25編である。 はっと、気づかせられるその気持ちに気づいてほしい。きっと手に取ってみて良かったと思えるから。
日常の中に隠れている人々の思い、考え、人生を綺麗な文章と絵が独特な雰囲気を出している。特に、黒星紅白さんが描く絵は可愛らしく、陽から陰まで様々な雰囲気の絵がどれも可愛らしく見える。二人の文と絵が合っているからこそ綺麗な一冊だなと思えるのだろう。

 詩のような短い文章はとても考えさせてくれ、小説を読む時よりも心を落ち着かせてくれるような気がする。たまには息抜きに本でも、という軽い気持ちで読むこともできるだろう。

*時雨沢恵一、夜が運ばれてくるまでに、メディアワークス文庫*

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