デストピア・ヴィルトゥオーザ・スーサイドマスター再登場
「忍物語」を読んで
物語シリーズ大学編がスタートした。今回の物語はデストピア・ヴィルトゥオーザ・スーサイドマスターの登場により女子高生が木乃伊化してしまった。物語の中核となる運動部の闇。どこにでもありそうな強豪校である(あった)、部活動の泥沼の闇が今回のキーワードでもある。そして、そこに関わってくる吸血鬼の存在。なんとも不思議な組み合わせが面白味を引き立てている。
大学編となっても変わらない面白さ。今までのシリーズを踏まえながら、文章で笑いを取ってくるあたりすごい技量だと思う。
なかでも人間関係を中心に繰り出す暗号や、物語全体を通して行われていた如実トリックには毎度、驚かされる。特に今回は人物が多く登場するのだが、誰が犯人なのかと推理していくのだが最終的に冒頭の話が一番の種明かしだったという、なんとも大胆なトリックだった。
物語シリーズ二十三弾となる忍物語だが、まだまだ物語は終わりそうにない。次回作も楽しみだ。
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