自分を知る人がいない世界を考えたことがありますか?
今回紹介するのは、米沢穂信さんが送る「ボトルネック」
全5章で構成された「青春ミステリー」です。
あらすじ
「亡くなった恋人の追悼のため東尋坊へきた主人公は、誘われるようにして崖から墜落してしまいます。しかし目を覚ますと、ケガもなく金沢の街に戻っているのです。仕方なく家に戻ったところ、家から知らない「姉」が出できました。二人が出会い、世界の間違え探しが始まるのです。」
普段ミステリーをあまり読まない風太郎ですが、「ボトルネック」はとても読みやすい作品でした。
ミステリーという枠組みの中に入っているのですが話の前提が似ているが少し違う別世界という、どこかSFぽさを感じました。とにかく主人公は冷静で、姉と話す場面が多くあるのですがそれがテンポがよく、また二人の違いがよく出ていておもしろいのです。おそらくミステリーものでは難しいと思われる設定であるのにもかかわらず、しっかりとした内容でした。
今度、米沢さんの「氷菓」が実写映画化されるそうで嬉しい限りです。
*新潮文庫 ボトルネック 米沢穂信*
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